先日、農薬の講演会に参加してきたところ、小麦葉枯症についての説明があったので載せたいと思います。

 

小麦葉枯症と言えば、道東では防除体系にも載ったほどメジャーな病害の一つですが、中々道央地区では目立った症例が出ませんでした。

ですが、昨年は赤さびと葉枯症によって減収になってしまった人も少なくありません。

少し前までは隣の…といいますか遠方の畑で起きている事のような感覚でしたが、もう楽観視できない状況になってきています。

 

葉枯症は開花時期に最も感染しやすく、開花10日頃から症状が出やすくなり、20日後頃からは発生頻度が多くなってきます。

その実態は赤かび病と似たような性質を持っておりますが、この葉枯症を引き起こす病原菌はニバーレ菌という赤かび病菌の一種であることがそのような側面を持たせる原因です。

ニバーレ菌が原因ですので、同じくニバーレ菌が原因となる紅色雪腐病が発生するかどうかによってもニバーレ菌の圃場発生度を確認できますが、紅色雪腐病の発生量が多かったとしても、ニバーレ菌が多くなって葉枯症を助長する可能性は少ないようです。

今回の講演では、過繁茂であることで発生を助長することが認められていました。

なので、紅色雪腐病が発生し、生育も順調で過繁茂である圃場は注意が必要であると言えます。

 

そして葉枯症はその名の通り葉が枯れてしまいますので、減収にあってしまいます。

葉枯症の防除は徹底する必要がありますが、今まではベフラン液剤以外にニバーレ菌に対して効果が高い薬剤が確認できていませんでした。

しかし、オーソサイド水和剤がニバーレ菌に対して効果が高い事が確認できたため、葉枯症の防除に効果的だとされています。

同じく、昨年小麦に対して登録がとれた、シルバキュアフロアブルとオーソサイド水和剤の混合剤「バラライカ水和剤」も注目されています。

そして小麦葉枯症の適期防除は開花始期から3日間が防除適期とされており、赤かび防除適期とほぼ同時期になっていることで、葉枯症と赤かび病を同時防除できるのがバラライカ水和剤です。

単価も調べてみましたが、オーソサイド水和剤を単品で使用するよりも安く済みますし、何より混合剤ですから散布が楽です。

また、反当単価でいうと、シルバキュアフロアブル単体で散布する事に比べて約250円程度かかることになります。

そして、ベフトップジンであればシルバキュアブロアブル単体に比べて約120円程度におさまります。

ですが、葉枯症に登録があるのはベフラン液剤1000倍であり、ベフトップジンはベフラン液剤に比べ成分が約60%程となっているため、効果は薄いと思われます。

 

葉枯症の防除はこれから必須防除となるかもしれません。

その時に、ベフランを選ぶのかオーソサイドを選ぶのかによって、防除体系が変わってきます。

いずれにしろ、ご自身の赤かび防除体系を踏まえた上で薬剤を決めていただきたいと思います。